読書について

鹿男あをによし。昨日、何もすることがないなんて書いたけど、読んでいる本があった。ただ、あの大学の喧騒の中では読む気がしないというだけで。ドラマを知っている人は多いと思うが、1年とちょっと前、高校3年の頃、放送していた。受験シーズン真っ盛りだというのに熱心に見ていたというのは、ちょうどその頃、病院のベッドの上で何もすることがなくヒマを持て余していたからだろう。退院後も続きが気になって最後まで見た。そんな物語の原作をなぜ今頃になって読んでいるのかというと、まぁ早い話が万城目学の作品だからである。一度通して概要をつかんでしまっているため、多少おもしろみに欠けるものの、一度目の読みでは到底気づかないであろう丁寧な伏線が手にとるように見えてそういう意味ではおもしろい。普段の読書では、結末を知ってから伏線をたどり直すという作業を全くしないため、いつもとは違う感覚で読めてよい。
ところで、大衆文学をおもしろおかしく読むのも時にはよいけれど、せっかく大学生になったんだから、いわゆる純文学というものに触れてみてもいいのかな、と思う。せいぜい教科書に載っていた有名作品しか読んだことがない僕にとって純文学とは未開の境地。新たな発見があることは確実だろう。一歩一歩知らない世界に足を踏み入れることが今は楽しみであるわけです。