現代文めも

小説の美学とはなにか。絵画・音楽は感覚に訴える、具体性。小説は各人が各様の感じ方。抽象性。自分の中に外部性をつくろうと必死。そのう…小説はだって、活字を読んで、いったん頭の中に画を浮かべる。その画を外から見ようとする作業がまさに「読むこと」であってー…。絵画の鑑賞に想像力はいらないでしょう?その画をただ見ればよい。小説はそうはいかない。ハウツー鑑賞。絵画・音楽は頭をからっぽに。放心。小説は放心では読めない。判断、同意、反論、共感、好意、えっとせっとらっ!
…まぁこんな苦しい具合で小林秀雄の解説。いいですねぇ。小林秀雄!ぜひじっくり味わってみたいものです。

新装版 考えるヒント (文春文庫)

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