願い

お花見の帰り道,新宿から電車に乗ると浪人生とおぼしき男の子が食い入るようにターゲット1900を読んでいた。それを見て,一年前,浪人を決意した頃の自分を思い出した。あの頃は自分のこれからについて何もかもが真っ暗になったような気分だった。社会から疎外されたような気分になってふさぎ込むこともあった。そんな鬱屈した気分を晴らすには,ただひたすらに机に向かうしかなかった。ただただ単調な毎日が過ぎていく中で,将来への不安と戦う毎日だった。あの彼もおそらくは同じような心境で毎日を送っていることだろう。とても辛い思いをしていることだろう。もしかしたら一生光は訪れないのでは,なんて思っているかもしれない。でも,光を最後まで信じつづけた者には祝福が訪れることを忘れないで欲しい。止まない雨なんてないのと同じように,心の中に垂れ込めた暗雲が晴れないことなんてない。確かに受験は厳しい。努力が報われなかった人も確かにいた。だけどね,全てがハッピーエンドではないとしても,この世に生まれた以上,最後まで自分の幸福だけは諦めちゃいけない。自分の幸せをつかみたいのならそれなりの努力は必要だ。辛いことも多いけど,愚直なまでに自分を貫いて欲しい。自分を信じて駆け抜けて欲しい。受験生,がんばれ。