日本史のこと

よく教科書程度の知識くらいは身につけておきたい,なんて言うが,大学受験においては教科書の知識があれば十分だと思う。
だけど,国公立大学や一部の私立大学では知識に加え,智恵が必要になる。
僕の日本史の講師はこの智恵のことをガクシなんちゃらと呼び,こればっかりは1年やそこらでは身につかないと言った。幼少の頃の環境が重要なのだそうだ。早稲田までならガクシなんちゃらが無くとも乗り切れるとも言った。慶應は厳しいと言った。だから早稲田と慶應の出身校を比べてみれば,早稲田にはいわゆる非進学校出身者が多く,慶應には非進学校出身者はほとんど見られないそうだ。(実態は知らない。もちろん例外はたくさんあると思う。)
そう言われてみると,慶應の問題は日本史に限らず早稲田に比べ知識だけでは太刀打ちできない問題が多いように思う。特筆すべきは受験教科。ご存知の通り慶應には国語がない。小論文はあるから正確には古典がないと言うべきか。僕の小さくて狭い頭でどういうことだろうかと考えてみた。多分,古文じゃ智恵を試せる問題が出せないんだ。どうしても知識問題中心になってしまう。(十中八九理由は別にあるんだろうけど。)
僕にガクシなんちゃらはないかもしれない。ただ,そんな嘘か本当かもわからない,赤の他人の妄言に踊らされて志望校を変えるような愚かな人間にはなりたくないな,と強く思った次第である。